2018年のJリーグカップは、2018年3月7日より開催され、同年10月27日に決勝が行われた、第26回Jリーグカップである。湘南ベルマーレが初優勝を果たした。

大会名称

ヤマザキビスケットを冠スポンサーとして、「2018JリーグYBCルヴァンカップ」の名称で行う。

大会レギュレーション

大会の基本レギュレーションについては2017年12月12日に Jリーグより発表された。グループ分けと決勝戦以外の日程の詳細については2018年1月24日にJリーグより発表された。

今回は2017年大会のレギュレーションを踏まえつつ、参加資格とグループステージの大会方式に大きな変更があった。具体的には、大会参加クラブを2017年大会までの「当該年のJ1に参加する18クラブ」から「当該年のJ1に参加する18クラブ 前年度J1の16位・17位のクラブ (ACLプレーオフ出場クラブがACLプレーオフで敗退した場合は前年度J1の16位のみ)」の最大20クラブに拡大。グループステージは2グループから4グループに変更され、4クラブずつによるホーム・アンド・アウェー総当たり2回戦を戦い、上位チーム全てがプレーオフステージに進むこと (グループステージからプライムステージへのストレートインはなし)になった。また、グループステージの勝ち上がり条件はAFCチャンピオンズリーグの形式を踏襲することとなった。なお、当該年のJ2参加クラブがJリーグカップに参戦するのは2001年大会以来17年ぶり で、ホーム・アンド・アウェー方式のグループリーグは2008年大会以来10年ぶり。

  • 2018明治安田生命J1リーグに参加する18チームと、2017明治安田生命J1リーグの16位 (ヴァンフォーレ甲府)・17位 (アルビレックス新潟)が出場。昇格組では湘南ベルマーレと名古屋グランパスは2016年大会以来2年ぶり、V・ファーレン長崎は初参加。
    • 18クラブのうち、川崎フロンターレ・鹿島アントラーズ・セレッソ大阪はAFCチャンピオンズリーグ2018 (ACL) グループステージに出場するため、グループステージ・プレーオフステージは免除され、プライムステージからの出場。
    • 柏レイソルはACLプレーオフに出場するため、ACLプレーオフに勝利してACLグループステージに進出した場合にグループリーグを免除となり、ACLプレーオフに敗退した場合はグループリーグからの出場 (アルビレックス新潟に替わってグループリーグに参加)となる。2018年1月30日に行われたACLプレーオフ (ラウンド3)・ムアントン・ユナイテッドFC戦に勝利し本戦出場が決定したため、グループリーグ免除とアルビレックス新潟の参加が決定。
  • グループステージはACLグループステージ出場チームを除いた16チームを2017シーズンのJ1リーグ戦順位をもとに4組に分けて、各組2回総当たり (ホーム・アンド・アウェー)でリーグ戦を行う。
    • Aグループ:横浜F・マリノス (5位)、ベガルタ仙台 (12位)、FC東京 (13位)、アルビレックス新潟 (17位)
    • Bグループ:ジュビロ磐田 (6位)、北海道コンサドーレ札幌 (11位)、清水エスパルス (14位)、ヴァンフォーレ甲府 (16位)
    • Cグループ:浦和レッズ (7位)、ガンバ大阪 (10位)、サンフレッチェ広島 (15位)、名古屋グランパス (J2・3位)
    • Dグループ:サガン鳥栖 (8位)、ヴィッセル神戸 (9位)、湘南ベルマーレ(J2・1位)、V・ファーレン長崎 (J2・2位)
    • グループステージは全試合90分 (前後半45分ハーフ、延長戦なし)とし、勝ち点の多い順にグループ内の順位を決定する。勝ち点で並んだ場合には、以下の条件で優劣を決定する。
      1. 勝ち点が同一チーム間での「勝ち点」→「得失点差」→「得点」→「アウェーゴール」
      2. 当該チーム間の直接対決における「得失点差」→「得点」→「アウェーゴール」
      3. グループ全試合での「得失点差」→「得点」
      4. PK戦 (最終節直接対決の場合に限る)
      5. 反則ポイント
      6. 抽選。
  • 各グループステージの上位2クラブ (合計8クラブ)がプレーオフステージ進出。なお、ACLグループステージ進出クラブが3クラブの場合は、各グループステージの上位2クラブ 各グループステージの3位同士の成績で上位2クラブ (合計10クラブ)がプレーオフステージ進出となっていた。
    • ホーム・アンド・アウェーでの2試合制で実施され、勝者 (勝利数の多いチーム。同勝利数の場合は下記により決定)がプライムステージ進出。
      1. 2試合における合計得点数 (=得失点差)
      2. アウェーでの得点数 (アウェーゴールルール)
      3. 15分ハーフの延長戦 (第2戦の後半終了後に引き続き実施、アウェーゴールルールは採用せず)
      4. PK戦 (双方5人ずつ。決着しない場合は6人目以降サドンデス方式)
  • プライムステージはグループステージ・プレーオフステージを勝ち抜いた4 (または5)クラブにグループステージ免除4 (または3)クラブを加えた8クラブによって行われる。
    • 準々決勝と準決勝はホーム・アンド・アウェーでの2試合制 (レギュレーションはプレーオフステージと同様)。
    • 決勝は1試合勝負。90分で同点の場合は延長戦→PK戦で決着する。
    • 組み合わせ抽選は2018年7月29日に、前年同様プライムステージ進出クラブ代表によるオープンドロー (公開抽選)により行われ、フジテレビの主催する参加型イベント『ようこそ!! ワンガン夏祭り THE ODAIBA 2018』の本社屋前イベントステージにて一般公開で実施された。参加選手は内田篤人 (鹿島)、伊東純也 (柏)、大島僚太 (川崎)、飯倉大樹 (横浜FM)、菊地俊介 (湘南)、石原克哉 (甲府)、三浦弦太 (G大阪)、高木俊幸 (C大阪)。立会人として副理事長の原博実が参加。進行役はフジテレビアナウンサーの鈴木唯と黒瀬翔生。

なお、本大会から、PK戦が行われる場合は、キックは先攻チームが行った後、後攻チームが2回連続で行い、続いて先攻チームが2回連続で行い、この2回連続が交互に行われるという、いわゆる「ABBA方式」が採用されることになっていたが、プライムステージでは先攻チームと後攻チームが交互に蹴る、従来通りの「ABAB方式」に再度変更されることになった(プレーオフステージではPK戦となった試合なし)。

大会日程

決勝を除く各日程については2017年12月12日に に発表された。プレーオフステージ及びプライムステージの日程については2018年1月24日に発表された。グループステージは全てミッドウィーク (水曜日)開催となり、プレーオフステージは2018 FIFAワールドカップに伴うリーグ戦中断期間中に行われる。決勝の日程も2018年1月24日に発表され、前回大会と同様に埼玉スタジアム2002で開催される。

グループステージ

グループA








グループB








グループC








グループD








プレーオフステージ

第1戦








第2戦



二試合合計スコア 5 - 3で横浜F・マリノスがプライムステージ進出


二試合合計スコア 4 - 3で湘南ベルマーレがプライムステージ進出


二試合合計スコア 4 - 2でガンバ大阪がプライムステージ進出


二試合合計スコア 3 - 2でヴァンフォーレ甲府がプライムステージ進出



プライムステージ

準々決勝と準決勝については、トーナメント表上段のチームが、第2戦をホームで行う。

準々決勝

第1戦








第2戦



二試合合計スコア 5 - 2で湘南ベルマーレが準決勝進出


二試合合計スコア 3 - 3 (アウェーゴール2 - 1)で柏レイソルが準決勝進出


二試合合計スコア 7 - 1で横浜F・マリノスが準決勝進出


二試合合計スコア 2 - 4で鹿島アントラーズが準決勝進出



準決勝

第1戦






第2戦



二試合合計スコア 4 - 3で横浜F・マリノスが決勝進出


二試合合計スコア 2 - 2 (アウェーゴール1 - 1)で延長戦を実施、延長戦スコア 1 - 1 (合計3 - 3)で決着がつかないためPK戦を実施し、5 - 4で湘南ベルマーレが決勝進出



決勝

決勝に駒を進めたのは、プライムステージ準々決勝で前回大会王者のC大阪、準決勝でPK戦の末に柏を下し、クラブ初の決勝進出を決めた湘南 と、準々決勝でG大阪、準決勝で接戦の末鹿島を下し、初優勝した2001年大会以来17年ぶりに決勝進出を果たした横浜FM の2チーム。曺貴裁の下で「湘南スタイル」と称される激しいプレスから一気にゴールを狙うサッカーに磨きをかけた湘南と、アンジェ・ポステコグルーの下でショートパス主体の攻撃的なポゼッションスタイルへと変革を遂げた横浜FMという、明確なチームスタイルを持つ2チームによる神奈川ダービーでの決勝となった。

立ち上がりから一進一退の攻防を見せるが、両チームともシュートが枠内に飛ばない。しかし前半36分、パスを細かくつないで相手ピッチのほぼ中央で湘南MF杉岡大暉がボールを受けると、ペナルティエリアの手前から豪快なミドルシュート。これがゴールに吸い込まれ、湘南が先制に成功。前半は湘南が1-0でリードして折り返す。

後半に入ると、徐々に足の止まり始めた湘南に対し、横浜FMが攻勢を仕掛ける展開になり、後半34分には途中出場の横浜FMFWイッペイ・シノヅカがペナルティエリア内で湘南MF岡本拓也の足に引っかかって倒れるもノーファウルの判定 になるなど得点に繋がらない。その後も横浜FMは猛攻を続けたが、湘南は体を張った守備で最後までゴールを割らせず、そのままタイムアップ。湘南がクラブ創設50周年の節目となる年に初のJリーグカップ制覇を果たし、三大タイトルとしても1994年の天皇杯以来24年ぶりのタイトル獲得となった。


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2018JリーグYBCルヴァンカップ:Jリーグ.jp

日本代表について:2018 FIFA WORLD CUP RUSSIA(2018 FIFA ワールドカップロシア大会特集):Jリーグ.jp

2018Jユースカップ:Jリーグ.jp

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